チャーハンがうまく作れるのは天文学的な奇跡である。
たまに無性にチャーハンが食べたくなることってないだろうか。
そんでもって、チャーハン!と決めたらもうチャーハンの口に。
それ以外何も食えない。
具材なにがあったかなぁ、と冷蔵庫へ。
ま、ひとり暮らしの冷蔵庫の中身なんてこんなもん。
「チャーハンするときあると便利やから」
と、言われて「それなら」と買った創味シャンタン。
チャーハン以外での使いみちが全くなく、たっぷり余っている。
あとはタマゴが一つ余っているのが救い。
昨日炊いたご飯も余っているので
これでチャーハンが作れるぞー!
チャーハンを作るときなんてこんな感じだ。
ちゃんと食材を準備するわけでもなく。
ところが、チャーハンをパラパラにしようと思うと家庭用コンロではとてもとても難しい。
火力が劇的に足りないからだ。
そんでもって、テフロンぴかぴかの絶対に焦げ付かないフライパンが必要だ。
しかしながらある程度使い込めばテフロンもハゲる。
巷ではご飯にもとより、たまごを混ぜ込む手法が存在するらしい。
たまごかけご飯を作ってから炒めるとムラが出来ず、たまごのコーティングがごはん一粒ひと粒をぱらりと仕上げてくれるらしい。
しかし違う。
たまごとご飯がある程度ムラついたチャーハンがいい。
たまごのかたまりがあるからこそ口に入れたときに
「あっ、いま卵多めやたっ!」
という感動が生まれる。
無論、味付けも難しい。
チャーハンが食べたいとき、濃いものを欲した口になっている。
ガーリックテイストなチャーハンが食べたいのだ。
と、欲望のままにニンニクチューブを絞ると辛くて食えたもんじゃない。
ニンニクは少しの違いで味を大きく分ける。
わさびと同じ感覚で使うくらいが良い。入れ過ぎは禁物だ。
さらに、創味シャンタンはクセモノである。
ペースト状であるため味ムラができやすい。
しかも焦げやすい。使い方がむつかしい。
あるサイトによると、ご飯を炊くときにごま油と創味シャンタンを混ぜ込むと美味しいチャーハンができるらしい。
しかしわざわざチャーハンのためにご飯を炊いてはいない。
ベストな食感を生むための火力、無双する食欲を抑えるだけのベストな味付け、
そんなチャーハンがうまく作れるのは天文学的な奇跡である。